イシューツリーについてあれこれ

アルバイトのmojizouです。手元にいろいろビジネス書があるので、メモを羅列していきます。

イシューツリーが超大事というより、構造化が超大事。

イシューツリーは構造化する手段の一つにすぎない。

「イシューツリーが超大事というより、構造化が超大事。」これはとある社長さんの言葉。

仕事とは問題解決をするということ。問題解決のためには、当たり前だが、

・まず問題を定義する

・次に問題を解く(考えられる解決策を挙げて、そのうち費用対効果の高いものを実行する)

というステップを踏む。問題を定義するときの検討分野や、解決策を考えるときの選択肢は、モレなくダブりなく(つまりMECEに)構造的に整理する必要がある。そしてイシューツリーはこの構造化をする手段の一つにすぎない。

イシューツリー以外の構造化の例(”因果の構造図”)

例えば、私の好きなビジネス書「問題解決」(高田貴久、英治出版)では、問題定義のステップにおいて、問題が生じている原因を特定するための道具として、イシューツリーではなく”因果の構造図”というものを提案している。

「問題解決」という本では、実際の問題における原因というのは複雑に絡み合っていて、イシューツリーのようにキレイな形で整理できるとは限らない、という立場をとっている。

イシューツリーにおいて最も重要なのはクライテリア(分類基準、軸)である。

(出典:「戦略思考コンプリートブック」河瀬誠 日本実業出版社)

MECEに分解していくときのクライテリア(分類基準、軸)は、課題の捉え方によってさまざま。

例えば”どんなワインを買うか?”という課題について、

  • 週末に夫婦で飲むワインを買うときには、「好みかどうか?」という軸でワインを分類する。
  • パーティーに持っていくワインを買うときには「おしゃれかどうか?」でワインを分類する。おしゃれな海外ブランドや国産ブランドに分けられる。
  • 健康に気を付けている人へのプレゼントなら、「健康にいい成分の有無」という軸でワインを分類する。ポリフェノールが入っているワインなど。

もう少しビジネス的な例でいうと、”ワインの売り上げを増やすには?”という課題に対して、

  • ワインを飲むシチュエーションに合わせた提案が大事だと捉えるなら、「シチュエーション」が分類基準になって、自宅で飲む、パーティーに持っていく、だれかにプレゼントするなどのシチュエーション別に分けられる。
  • 売り上げアップのためには流通を太くするのが大事だと捉えるなら「チャネル」が分類基準になって、レストランなど飲食店、コンビニやスーパーなど量販店、酒屋などに分けられる。
  • 消費者ごとのニーズが大事だと捉えるなら、「顧客セグメント」が分類基準になって、未婚女性、30代夫婦、中高年家庭などに分けていく。

課題に応じて様々なクライテリア(分類基準、軸)が考えられるし、課題の解決に際してより本質的な論点が導き出せるかは クライテリア(分類基準、 軸)にかかっているので、クライテリアの引き出しを増やしておくべし!

クライテリア(分類基準、軸)を混乱させるな

上流で軸を決めたら、下流の話はその範囲内に限定する。上流で”赤ワイン”と論点を決めたのに、その下流で白ワインについての論点を蒸し返してはいけない。

たとえば図の例では、最初にニーズ別に顧客セグメントの話をして論点を切り分けた、と思ったら下流で再び顧客のセグメンテーションの話に戻ってしまっている。作った人の頭が混乱している証拠だ。イシューツリーが必要以上に複雑になってしまうのは、このような混乱が至る所で起こっている場合が多い。

クライテリア(分類基準、軸)の順番について

重要な軸はなるべく前に出す。

 イシューツリーの先頭の軸は、この課題をどう見るかということを決定づける。議論のキモとなる重要な軸や基本的な視点はとにかく前に出す。

 たとえば”ワインをいかに売るか”という課題の場合、仮に最初の軸にワインの種類の軸を出して議論しようとしても、ワインの売り方にとってより重要な顧客の軸や販売チャネルの軸が後ろに出てきて議論をリードすることになる。

同じ構造がツリーの下のほうで出てくるときは、順番を整理する。

(1)下図左のように、同じ構造ができてしまう場合、そもそも軸①を出す必要はない。

(2)下図左のように、似た構造が出てくる場合、共通する部分を新しい論点でまとめるとすっきりすることがある。よりよい論点分解の方法を探してみよう。

その他

イシューツリー作成時には、ゼロクリアを繰り返そう

イシューツリーを作っていて「なんかしっくりこないな」と思ったら、迷わずゼロから作り直そう。せっかくここまで作ったのにもったいない、と思ってしまうかもしれないが、よりよいイシューツリーのためには必要。プロのコンサルタントでも何十回もゼロクリアを繰り返す。

メリハリのあるイシューツリーを作ろう

優等生ほとすべての論点を深く掘ろうとするが、ハズしている論点を100個議論するよりも重要な論点をきちんと議論するほうがいい。論点なんて考えようと思えば無数に存在する。

シンプルなイシューツリーを作ろう

課題の本質をとらえる切れ味鋭い軸が見つかると、多くの場合とてもシンプルに課題を構造化できる。やたら複雑なツリーは、出来の悪い学者が難解な説明しかできないのと同じで、本人の頭が整理されていないだけのことが多い。

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