アルバイトのmojizouです。戦略コンサルタントの方の講義を聞いてからなるべくイシューツリーを作るようにしているのだが、むやみやたらと数をこなすだけでは心もとない。
せっかく昔戦略コンサルタントの本にはまってビジネス書を買い漁っていたのだから、今こそそれらを引っ張り出してイシューツリーや論理的思考に真剣に向き合う時ではないか?
イシューツリーや論理的思考のセオリーをまとめよう。自己流でやっているトレーニングも、セオリーと照らし合わせることで自己点検ができるのではないだろうか?
イシューツリーには種類がある。
出典:「戦略思考コンプリートブック」河瀬誠 日本実業出版社
- 択一型:複数のオプションから結論を一つに絞る(デシジョンツリーとも呼ばれる)
- 打ち手型:検討要素を列挙し、必要な対策にまで分解していく
- 原因究明型:複数のオプションから結論を一つに絞る。
- 論証型:一つの命題を結論、その根拠として複数の命題で支える。
基本的には気にしなくていいかも?
まあたまには、自分が今作っているイシューツリーや、これから作ろうとしているイシューツリーがどれに該当するのかを考えるのもいいと思う。そっちのほうがより頭がすっきりする場合もあると思う。
事象を分解するときに気を付けることはMECEであるかどうかだけではない
出典:「思考・論理・分析」波頭亮 産業能率大学出版部
- ディメンジョン(抽象度)を統一する。
- クライテリア(分類基準)を設定する。
- MECEを意識する。
個人的には、とくに2のクライテリア(分類基準)の設定について意識が甘かったので気を付けたい。
ディメンジョン(抽象度)を統一する
例えば、「野菜とリンゴはどっちが好き?」は”野菜”と”リンゴ”のディメンジョン(抽象度)が揃っていない。ディメンジョンをそろえるならば「野菜と果物~」「ほうれん草とリンゴ~」などと表現するべきである。
そのほかの例:
- ×「アメリカとローマ」 → ○「アメリカとイタリア」
- ×「転職を考えているが、社会貢献に携わる仕事と広告代理店の営業とで迷っている」→○「社会貢献に携わる仕事か、純粋にビジネスをやる会社か」あるいは「環境保護関係のNGOで総務をやるか、広告代理店で営業をやるか」など
クライテリア(分類基準)を設定する
クライテリアとは思考対象を分類する際の切り口、すなわち”分類基準”を表す。”軸”などという呼ばれ方もある。例えば、食べ物を分類する場合、
- 「素材」を分類基準にした場合、肉、果物、野菜・・・などに分けられる。
- 「料理の種類」を分類基準にした場合、和食、中華料理、フランス料理、韓国料理・・・
- 「食事の中での役割」を分類基準にした場合、主菜、副菜、デザート・・・
ワインを分類する場合、
- 「種類」→赤ワイン、白ワイン、ロゼ
- 「地域」→旧世界(フランス、イタリアなど)、新世界(カリフォルニア、チリなど)
- 「価格帯」→テーブル(1000円未満)、プレミアム(1000~5000円)、スーパープレミアム(5000円~)
自動車を分類する場合なら、分類基準にはメーカー、車の種類、排気量など。
クライテリアの設定は、思考目的に合致していることが大事。
和食を食べ飽きたと思っているときに、「素材の種類」で分けて肉料理か、魚料理かと考えても意味が無い。「料理の国籍」で分けて中華料理にするか、イタリアンにするか、などと考えるべきである。
クライテリアの選択肢が、クリティカルな思考のキレを左右する。
いろんなクライテリアをストックしておこう。そこがかなり重要。
MECEを意識する。
これは説明するまでもないですね。
MECE分解するコツの色々
「考える技術・書く技術」の場合
「考える技術・書く技術」はピラミッド原則の本。ピラミッド原則とは、一つの主張命題に対して必ず二つ以上の根拠命題が存在するため、自分の言いたいことは、主張命題を頂点とするピラミッドの形に整理できる、というもの。MECEの分類は三種類で、
- 時間的:原因と因果(プロセス分解的な)
- 構造的:構造で分ける(セグメンテーション的な)
- 度合的:類似のもので分ける
度合的だけ分かりづらいが、低俗で簡単な例をいうと、「彼女は魅力的な女性である」という主張命題に対して、「さらさらなロングヘア」「スタイルがいい」「大きな目」など、魅力的な女性である根拠を述べたときの、根拠が度合的なMECE分類である。”度合”というのは、「魅力的な女性である」への貢献度の違いにより根拠の中にも序列が存在するため。(さらさらなロングヘアよりも、スタイルがいいことのほうが魅力のためには重要である、など。)
Crafting Casesの場合
前にもブログで紹介した通り、
- Algebraic structures(線形代数的構造?因数分解)
- Process structure(プロセス構造)
- Conceptual frameworks(フレームワーク)
- Segmentations(セグメント分解)
- Opposite words(対立概念)
の5つのテクニックがある。
「ロジカル・プレゼンテーション」の場合
高田貴久著「ロジカル・プレゼンテーション」では六次元発想というものを紹介している。
- 我々の活動する世界の、目に見えている三次元空間 +
- 時間の流れで一次元 +
- 情報や電気や取引や、そのほか目に見えないものの流れで一次元 +
- 人間の気持ちや習慣で一次元
例えば、マーケティングの5Pを六次元で発想してみると、
- 目に見える三次元空間・・・物があり(Product)、きれいに梱包されていて(Package)、お客さんがいて、売り場がある(Place)
- 目に見えないものの流れの一次元・・・時間の流れと目に見えないものの流れを考えると、売れるまでの時間の中にネットやテレビを伝わって流れてくる情報、すなわち宣伝活動がある(Promotion)
- 人間の気持ちや習慣で一次元・・・お客さんの気持ちを想像すると、値段を気にしている(Price)
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